今朝六時十二分頃、わが家のお姫様・三毛猫の“つばさ”ちゃんが、息を引き取りました。本日はお通夜をします。
昨夜も、息子と私とで一緒の布団で温め続けましたが、ついに力尽きました。すでに衰弱していたためもありますが、最期は苦しむこともなく静かに眠りに就きました。ほとんど鳴かない猫でしたが、最期の最期にひと声鳴いたようです。
最近のわが家の合言葉は「生きてる?」でした。朝、最初に起きた妻が、私に抱き抱えられているつばさちゃんの異変に気づきました。もう死んでいるように見えましたが、しばらくさすっていると、口を開けピックと動きました。しかし、それが最期だったようです。
起き抜けの息子は、動かなくなったつばさちゃんに頬ずりし、
「冷たくなっちゃってる」
「よく頑張ったね」
と大泣き。
動物好きの子供でも、死体は気味悪がるものです。たとえ自分の家で飼っていた動物でも。しかし、息子はまったく気にならないようです。生まれた時からそばに猫がいて、ハイハイする頃から猫に突進していたものですから。息子が猫の死を看取るのはこれで二度目。前回はもっと小さかったのですが、やはり頬ずりし大泣き。ちょっとびっくりしましたが、小学生ぐらいから身近に生物の死を体験するのはいいことでしょう。「命」とは何かを学ぶことになりますからね。
娘も同じです。朝早く学校に出て行く娘にはまだ知らせていません。
猫の難病とされる口内炎の持病がありました。歯を抜く手術もしました。薬も与え続け、それでも不足の時は点滴をしてもらったこともあります。わが家で一番医療費がかかっていました。
もともとは捨て猫です。野良猫ではありません。明らかに人に飼われていた猫で、うちに来る以前さほど放浪していたような形跡はなく、おそらく、わが家が猫屋敷ということで、うちのそばに捨てられたのでしょう。
しかし、まんまとわが家に入り込んでからは、五分と庭に出ることもなく、真夏の暑い時を除けば、ほとんど毎日誰かと一緒に寝ていました。何不自由なく過ごせたと思います。看護もできる限りのことはしました。それで良しとしておきましょう。
“つばさ”ちゃん、安らかにお眠りください。――合掌
平成18年2月8日午後7時「短説[tansetsu]ブログ」より
“つばさ”ちゃんの葬儀を執り行ってきました。
平成18年2月9日午後1時、深大寺動物霊園にて火葬(立会い葬)
最後の見送りをし、骨を拾ってきました。
立派に納骨され、再び家に帰ってきました。
“つばさ”ちゃん、安らかにお休みなさい。もう薬はいらないね。