文芸評論家 | 小川和佑先生とそのゼミOB会のページ | |||
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令和6年(2024)9月28日(土)、第二回小川和佑先生を偲ぶ会を神保町で開催します。
その予習の“テキスト”として、小川ゼミOB会誌『小川のせせらぎ』第3号を発行しました。
先生ならびにゼミOB会の最新情報は「小川ゼミ通信(最新版)」をご覧ください。
小川和佑先生は、昭和5年(1930)4月29日、東京目黒の生まれ。明治大学文学部文芸科卒業。
学生時代よりすでにプロの物書きとして評論活動を開始。昭和30年代中頃には、「戦後派」の詩人の一人に数えられていた。剣道三段。教員時代は、剣道部の生徒を引き連れ全国大会へも。国語教科書の編纂にも携わり、国語教育における詩的体験の重要性を説く。
いくつかの短大等の講師を歴任後、昭和女子大学の助教授に。研究・評論活動に専念するため詩筆は折るも、立原道造、伊東静雄、三好達治、堀辰雄等、昭和10年代の詩と思想、特に『四季』研究の第一人者に。
一方、同時代の文学にも、その詩人としての体験を活かし、詩を小説と同一地平で論じるという独自の地歩を築き、文芸評論家としても活躍。「詩学」「サンデー毎日」「関西文学」等の書評欄や文芸時評を長らく担当。同人雑誌作家・詩人の発掘にも力を注ぐ。また、文学と風土を論じた著書も多数出版。
昭和48年から平成12年度までの28年間、母校・明治大学文学部の講師を務める。同時に、大東文化大学、宇都宮大学、東京電機大学の講師を歴任。講談社フェーマス・スクールの「小説講座」なども担当。のちに直木賞を受賞した某流行作家も「小川教室」の生徒であった。
平成3年頃からは、「桜の文学」の研究家として一般にも知られるようになり、NHKのラジオ講座を務めたり、各種エッセイを新聞、雑誌にものす。また、大谷晃一氏の『大阪学』に対する『東京学』(ともに新潮文庫)を著す等、現在に至るまでその仕事の領域を拡大し続けている。
明大を定年退職した現在も、東京電機大学の教養課程講座と、明治大学リバティアカデミー公開講座の講師を務める。時折、NHKテレビに、桜文化の解説者として出演することも。 (平成14年4月10日/西山正義)
『詩歌人名事典』(新訂第2版)2002年7月〈編集・発行/日外アソシエーツ〉より 小川 和佑 おがわ・かずすけ 明治大学リバティアカデミー公開講座2009年版講師紹介より 小川 和佑 (オガワ カズスケ) 文芸評論家 元明治大学文学部兼任講師 |
2001年1月27日、小川和佑先生の明治大学での最終講義(写真上/下左)が行なわれた。
会場となった明治大学駿河台キャンパス12号館2051教室には、降雪という天気にも関わらず、聴衆は70名ほど。明治大学で学んだ者はもちろんのこと、他大学などでの教え子も加わり、文字通り日本中から教え子らが集まった。
講義は、先頃先生が出版された『刀と日本人』がテキストで、先生の最新の研究がテーマ。明治大学定年退職後、ますます盛んになるであろう、先生の御仕事が予感された。
その後、会場をリバティータワー「暁」に移し、定年退職記念パーティー(写真下右)に。
盛会のうちに日程は終了した。 (水南森)
われらが恩師・小川和佑先生は、平成26年(2014)9月20日(土曜日)午後2時50分にご逝去されました。胃がんでした。享年84歳。 |
小川和佑ゼミナールOB会の概略と会則
(1) 本会は、明治大学二部文学部文学科における小川和佑先生のゼミ(文学研究/演習)の卒業生が発起人となり、昭和63年9月より準備され、翌平成元年7月に発足された。
会の名称は「小川和佑ゼミナールOB会」とし、自ずと同卒業生が主要な会員となるが、それにはこだわらない。従って、明治大学の呼称は敢えて省く。
(2) 本会は、あくまでも親睦団体であり、ともに小川和佑先生を慕って集った会員相互の交流が主な目的であるので、特定の組織的な活動は行わない。ただし、先生ならびに会員の文学活動に限っては、会として支援することもあり得る。
(3) 会員は、加入希望者による登録制とし、いつでも入会、脱会できる。
資格は、文学を愛し、小川和佑先生を慕う者であれば、出身大学、学部、学科等を一切問わない。名簿の各〈期〉別は概ねゼミに在籍していた時期に拠る。
(4) 役員は、会長・副会長・事務局長−各1名。会計は事務局長が兼任。
(5) 会の運営は、会員一人一人の自主性に任せられている。つまり、会員が積極的に行事等を企画立案することによって成り立つ。
システムとしては、会員が適時、幹事・企画委員となり、行事等の計画を練り、役員と協議の上決定。各会員への連絡と事務は事務局長がとりまとめる。
(6) 会費は、原則として年額千円とし、二年に一回二年分を徴収する。
【郵便振替口座】名義:小川ゼミOB会
記号・番号:00190−7−601463
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