令和2年8月13日(木)の早朝、4時20分ころ、ベッドの端でドタッという音がしま
した。いつものようにひかりが起こしに来たのです。しかし、ベッドに飛び乗れなか
ったのです。
すぐに飛び起き、ひかりを抱きかかえて居間に連れて行きました。とうとうベッド
に飛び乗れなくなってしまったのです。後ろ足が完全に萎えています。
それはもう92歳のおばあちゃんなのだから、仕方ありませんが……。
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(4時28分) |
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(4時43分) |
頑張って起き上がりました。
そして水を飲みに行きました。
起き上がっている最後の写真です。
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(4時43分) |
実は昨日から、ともに19歳同い年のフサちゃんが危篤になっていました。そして
この少し後に離れに様子を見に行ったときは、まだ息をしていました。しかしもう
瀕死の状態でした。そして、午前7時前後に亡くなりました。
外猫のクロ、片目のジュンちゃんと同じく、妹が裏庭に埋葬しました。
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(5時14分) |
この時は、ひかりもフサも息をしておりました。
ひかりの目はまだ輝きを失っていません。
早朝から起こされたので、二匹の猫の様子を見守りながら、
(もう見守ることしかできません)
午前9時にひかりの最新アルバムを緊急にアップしました。
生きているうちに作っておきたかったのです。
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しかし、妹がフサちゃんを埋葬した正午を回るころには、それまで瞳だけはずっと
輝きを失わなかったひかりですが、おそらくもう目も見えていないのではないかとい
う状態に陥っていました。
ところが、午後2時すぎ、突然むくっと起き上がると、トイレまで歩いて行ったの
です。
しかし、トイレの縁のわずかの段差を登り切れず、私が抱き上げましたが、ほん
のちょっと間に合わず、おしっこが外に漏れてしまいました。でも、少しです。
もう危篤といっていい状態なのに、トイレまで歩いて行ったのです!
健気過ぎて、泣けてきます。
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しかし、立ち上がって歩いたのはそれが最後でした。
その後はもう意識もなくなっていたのではないでしょうか。
午後5時14分か15分ころ、寝返りを打とうとしていたので、頭を動かしてやると、
何か吐き出すように口を二三回開きました。
それから一二分後、とうとう力尽き、静かに、本当に静かに、息を引き取りました。
病気一つしたことがなく、老衰です。天寿を全うしたといっていいでしょう。
最期の最期に一声鳴いたのは、魂がわが家に抜け出たところだったのでしょうか。
私にはそう思えて仕方ありません。
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もう一度、私の胸の上で寛ぐひかりちゃんの写真を掲載します。いや、寛いでいる
わけではなく、死期が近づいて、身体に変調をきたして不安だから、人に甘えている
のです。
朝などは、私の顔の上に前足を乗っけて、顔から頭にかけてのしかかってきます。
もうそういう日は二度と戻らないのですね。
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生きている最期の写真と、死後冷たくなって安置されている写真もあるのですが、
それはもう掲載しません。家族に知らせたのは午後8時すぎです。
嫁いだ娘が駆けつけてきました。息子は京都です。
令和2年の8月13日は、期せずして、二匹の猫のお通夜になりました。
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14年前(2006年)の“つばさ”ちゃんや21年前(1999年)の“アンジー”ちゃん
などは、深大寺動物霊園で火葬してもらい、人間と同じように骨を拾いましたが、
“ひかり”ちゃんは“フサ”ちゃんと同じくわが家の庭に埋葬しました。
ただし、ひかりはうちの居間から見える玄関を出た前庭に。
仮の墓標として、息子が小学校の低学年の頃に作った粘土細工を立てておいた
のですが、息子から
「俺の新幹線……」とLINEで返信がありました。
「新幹線なら、“ひかり”だわ」と私が返したら、
「完璧な墓標だった」ということで、ひかりの正式な墓標にしました。
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ひかりが死んで、もう誰も食べることがなくなった食器と、最期にひかりが力を
振り絞っておしっこをしに行ったトイレ。
いつまでも片付けられずにいます。10日以上たった8/24に食器は片付けました
が、トイレとよく飲んでいた水はまだそのままです。もちろん水は替えて。
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それにしても、わが家ではルナが18年、二代目のミーコの19年に次いで、
ほぼ満19年と長生きしたフサとひかりの二匹が、まさか同じ日の朝と夕方に
亡くなるとは!
生物の生き死にには、潮の満ち引きが関係していると聞きます。
この日は、ペルセウス座の流星群が極大を迎えていました。関係あるので
しょうか。関係あるとしておきましょう。
時あたかも盂蘭盆会です。猫をこよなく愛した亡父が家に帰ってきていて、
二匹を迎えに来たのかもしれません。たぶんそうなのでしょう。
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ひかりちゃん、そしてフサちゃん、
西向の山の猫みんな、どうか安らかにお眠りください。
―合掌―
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