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西向の山/文学散歩 深大寺の虚子と草田男の句碑


 これまた我が家から一番近い部類に入る文学碑です。野川沿いに歩いて行けば、ちょっと長めのウォーキングに最適です。
深大寺本堂 深大寺といえば、「深大寺そば」と雛祭りの頃(3月3日、4日)の「だるま市」が有名ですね。最近では『ゲゲゲの女房』ゆかりの地ということで全国区になりました。
 深大寺(じんだいじ)は、天台宗別格本山の寺院で、東京調布市の高台にあります。正式な名称は、浮岳山昌楽院深大寺。厄除元三大師であります。
 都内では浅草の浅草寺に次いで古い歴史のある古刹で、天平5(733)年に満功上人が法相宗の寺院として開創したと伝えられています。『ウィキペディア』の形容によれば「武蔵野の山野の中、国分寺崖線の斜面に抱かれる形で、ゆたかな泉の湧く場所に建てられた寺院」です。
深大寺正面の参道 背後の北側には東京都立神代植物公園が広がり、南側の崖下には同分園の水生植物園があります。その先には、あまり行く人がいませんが、深大寺城の遺構が残っています。
 深大寺の公式ホームページによれば、正月三が日の初詣参拝者は20万人にのぼるそうです。ということは、調布市民が全員行く計算になります。
 山門正面の参道(右の写真の少し手前)に「鬼太郎茶屋」があります。もちろん、原作者の水木しげるさんが長年調布に住んでいるからで、たしか『ゲゲゲの鬼太郎』の記念すべき第一話の冒頭は、調布市に暗雲が立ち込めて……という描写から始まっていたと思います。

鬼太郎茶屋 深大寺参道(西から東を望む)
鬼太郎茶屋 横の参道

この山門前の、いかにもそれらしい門前街風の風情が、深大寺最大の呼びものですね。

西側の参道 東側の参道
西側の参道 東側の参道
お手水の滝 深大寺山門
お手水の滝 深大寺山門
猫も歩けば文学碑に当たる?

さて、深大寺には十数基の句碑や歌碑があるそうです。
調布市立図書館の「市民の手によるまちの資料情報館」に一覧が載っています。
迂闊にもこの写真を撮った時は知りませんでしたので、ここでは二つだけを。

高浜虚子の胸像と句碑

高浜虚子の胸像と句碑
遠山に日の当りたる枯野かな
(明治33年11月25日虚子庵例会にて)


中村草田男句碑

中村草田男句碑
萬緑の中や吾子の歯生え初むる


深大寺動物霊園 幼稚園生のころから遠足で何度も来、あまりにも身近でかえって見過ごしていましたので、いつか深大寺の文学碑を制覇し改めて写真をアップしたいと思います。
 とりあえずの最後として、我が家で毎度お世話になっている動物霊苑が深大寺にあります。正面に見える塔が「万霊塔」で、直径二メートルの法輪が三十三段積み重なっています。ご本尊は「十二支観音」です。我が家の猫たちはみなここで荼毘に付され、弔っていただいています。


(平成18年2月9日短説[tansetsu]ブログ」より再構成+平成23年3月16日写真追加)

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