いま、甦る近代抒情歌・唱歌と童謡をたずねて
9月30日〜12月9日/金曜日(13:00〜14:30)
全6回/一般受講料:18,000円
講座コード: 11220024
【講座趣旨】
3月11日の東北大震災以後、東日本各地では唱歌、童謡の抒情歌が歌われ、罹災者の心を慰めた。
歌い親しまれた唱歌童謡の成立とその背景をたずねて、その抒情性を歌詞にさぐるもうひとつの近代文学の講義。
【講義概要】
第1講 2011/09/30
日本のスクール・ソングの成立を語る
伊沢修二と「洋楽事始め」
唱歌という新歌曲
ボストンの音楽教育家メーソン
明治15年1月30日、31日の演習会
第2講 2011/10/14
「蛍の光」の各種の曲を聴く
「蛍の光」は讃美歌であった
「蛍の光」「仰げば尊し」は難しい文語歌詞
「小学唱歌集」の作詞者たち
第3講 2011/10/28
地方士族、子弟の士族、学歴社会の形成を唱歌に見る
「おもへば遠し故郷の空」詩人・大和田建樹
ビショップ原曲の「埴生の宿」への翻案
少年立志と故郷
第4講 2011/11/11
故郷とはなにかを歌に見る
ふるさとへの抒情歌
三木露風と「赤蜻蛉」「兎追いし」「故郷」
ドイツ民謡を原曲とした「故郷を離るる歌」
第5講 2011/11/25
「君が代」の成立とその解釈
「君が代」は5曲あった
まずフェントウェーブ曲、現行のエツチルト曲、「保育唱歌」の曲、軍のラッパ曲
「君が代」の解釈大和田建樹と三木露風「故郷の空」と「赤蜻蛉」
「君が代」をめぐって
第6講 2011/12/09
抒情歌としての鑑賞その分析
子守唄の考察
江戸子守唄
山田耕作の「中国地方の子守唄」
北原白秋の「揺籠のうた」
抒情歌の感動
花と童謡の文化誌
4月22日〜12月9日/金曜日(13:00〜14:30)
全12回/一般受講料:32,000円
講座コード: 11120035
【講座趣旨】
前期では各地の名桜の歴史や伝承を検証し、日本固有の桜文化と伝統を講義します。
後期は前期と対照的に、明治・大正の唱歌から童謡への過程を、音楽史ではなく、文学史に立脚し、日本的な近代の抒情の本質を明らかにします。
花と歌とを通じて、日本の文化とは何かを求めたいと思っています。
広く学生から一般社会人、シニアの方まで、日本文化と伝統に興味、関心のある方々を歓迎します。
【講義概要】
第1講 2011/04/22
講義概要の説明(ガイダンス)日本固有の桜文化について
なぜ桜なのか。多種な品種の桜。詩歌に見る桜。
第2講 2011/05/13
桜樹信仰
聖樹としての桜。結果としての桜。岐阜中将姫誓願桜から新潟県の数珠樹桜など信仰の名桜。
第3講 2011/05/27
祇園円山の桜のゆかり
神仏分離令(明2)と八坂神社。与謝野晶子と『みだれ髪』。明治から平成までの名桜。
第4講 2011/06/10
飛鳥山の桜の歴史
江戸から東京へ。王子権現別当寺の槍祭(7月13日)から始まる吉宗植樹と飛鳥山の花見。
第5講 2011/06/24
西のヤマザクラと東のソメイヨシノ
靖国神社とソメイヨシノ。ソメイヨシノの創出と皆川博子の『恋紅』。
第6講 2011/07/08
現代文学の中の桜2篇
中村真一郎の『現代伝奇集』と伊達一行の『夜をめぐる13の短い物語』の中の花妖物語。
第7講 2011/09/30
後期講義の概要説明(ガイダンス)
讃美歌をめぐる近代のメロディ。伊沢修二と音楽教育。スクールソング「唱歌」。
第8講 2011/10/14
唱歌講演会から生まれた新文学
明治15年(1882)1月30、31日の東京高師昌平館での唱歌講演会。講習会から生まれた新文学『新体詩抄』。
第9講 2011/10/28
フィールドワーク・唱歌の発祥地を訪ねる
13:00・JR上野駅「公園口」から出た東京文化会館前の広場に集合〜旧東京音楽学校奏楽堂(国の重要文化財)〜東京藝術大学音楽部講堂〜15:00解散
第10講 2011/11/11
「蛍の光」は讃美歌だった
いまは忘れられた「仰げば尊し」をめぐって。新国家への教育としての唱歌。さくらの唱歌の考察。
第11講 2011/11/25
唱歌から抒情歌へ
大和田建樹と三木露風。「故郷の空」と「赤蜻蛉」。「君が代」をめぐって。
第12講 2011/12/09
詩人たちの歌としての童謡
文部省唱歌への批判と創造。児童詩「赤い鳥」の運動。講義のまとめ。
●その他:
フィールドワークの交通費等は別途実費になります。
●入会金:
新規申込の場合は、別途入会金3,000円(三年度間有効)がかかります。
−以上「明治大学リバティアカデミー教養・文化講座」案内より転載−
★お問い合わせ・申し込みは、明治大学リバティアカデミー公式WEBサイトへ